はじめまして。ミエノコ発行人兼編集長の丸川と申します。ミエノコは、年4回発行の季刊誌で、毎号、三重県出身の優れたクリエイター達をゲストに迎え、幼少時から現代に至るまで、どのようにして夢を追いかけ、そして叶えたのか、その道のりにはどんな苦悩や挫折があったのか、さらには、今後の夢や、普段見ることのできない素顔などをロングインタビューにて徹底的にご紹介するという、これまでにない新しいフリーマガジン(無料情報誌)です。ミエノコ創刊の企画は、2011年に三重県松阪市の高校生達と取り組んだ、あるワークショップにて交わした何気ない会話の中で、一人の高校生が発した言葉がきっかけで生まれました。

「三重県に生まれた時点で僕らはハンデを背負ってるみたいなもんや。東京に生まれた子とはわけが違う。」

残念ながら僕は、その時、高校生のその彼に、ちゃんとした答えを返してあげることができませんでした。おそらく、その彼が特別なのではなく、同じように感じている子供達がたくさんいるはずです。その時僕は、三重県に住む子供達にとって、三重県が今、夢を見れない場所になりつつある現状を知り、なにか強いものが胸の中で芽吹え、僕が尊敬する恩師の言葉を思い返していました。その恩師はいつも僕らに「夢を持て」と発破をかけていました。生意気な子供だった僕は、「夢を見れない社会にしたのは先生、あんたら大人達じゃないのか」などと釘をさしてみたこともありました。それでも先生は譲りませんでした。そんなこんなをひっくるめても、夢を持つことの大切さを必死で僕らに伝えてくれて、だからなのか、僕は今でも夢を大切にしているし、自分の子供にも、夢を持てって、胸を張って言えるのかも知れません。

では最近はどうでしょうか。最近の若者は夢を持たなくなったと嘆く声が多く聞こえてきます。夢すら持っていない子供は甘えん坊の鼻タレだ、といわんばかりに。でも待ってください。いつの日か、僕が先生に言った言葉、夢すら持てない社会を作ってしまったのは、現代の大人である僕らの責任なのではないか、と胸がチクリと痛むのです。もしかしたら子供達の目には、三重県が夢を見れない場所に写ってしまっているのではないだろうかと。事実、今の三重県は、大人達でさえ、堂々と夢を語れないような現状です。夢を語らない大人達に囲まれた子供達が夢を見れなくなってしまっているのも、ある意味では仕方のないことなのかなとも感じました。

それでも、三重県には、日本で、そして世界で活躍する多くの優れたクリエイター達が生まれているのもまた事実です。そんな先輩達の存在を子供達が知らないのは本当にかわいそうだし、そういう人達がいることを知っているのと知らないのとではのちの結果は大きく違ってくるはずです。少なくとも、人生の選択肢の幅は確実に広がるでしょう。そしてそれは大人達にとっても一緒で、活気や情熱に溢れた同郷の仲間達、そういう人の活気を、刺激を、自らの活力へと取り込んでいくことができれば、自ずと輝きは増してくるはずです。だから、どうにかして、そんなすごい人達の存在を、子供達にも大人達にも知ってもらいたい、彼ら彼女らの、うそのない熱いメッセージを届けたい、そんな想いで、ミエノコという情報誌を作りました。いわばこれは、あの時の高校生の彼に対する、僕からの、遅ればせながらの、返答でもあります。

クリエイターといっても、業種は様々です。映画監督、建築家、写真家、料理人、音楽家、農家、起業家、漫画家、スポーツ選手、職人、作家、陶芸家、教育、小売業など、有名無名は問いません。とにかく、創造性のある仕事をなさっている方、多くの人に勇気や感動を与えるような活動をされている方、いわば、僕らのヒーロー的な存在の方などを「クリエイター」と位置づけています。ミエノコで紹介するクリエイター達は、自らの輝きでまわりまで照らしてしまうほどのパワーを持っていて、そこには、夢を叶えるヒントや、人生を楽しく生きていくための気づきに満ちています。願わくば、大人達へも子供達へも、彼らの生きた言葉がひとりでも多くの人の胸に届いて、なぜ自分達はこの町に生れ落ちたのか、自分の役目とは何なのか、その答えを見つけるきっかけになってほしいと思います。それと同時に、三重県をもっと好きになってほしい、もっと誇りをもってほしい、という願いを込めた雑誌、それが「ミエノコ」です。自分達のためにも、そして、未来を担う子供達のためにも、明日に夢を見れる、そんな故郷にしていかなければならないのではないでしょうか。
●発行人・編集長

丸川竜也 Tatsuya Marukawa

三重県松阪市在住。1972年 三重県松阪市生まれ。
25歳の時に上京し、2000年に、デザイン事務所(現・株式会社イストグラフ)を設立。2006年に、同社初のブランド「丸川商店」を立ち上げ、主に、松阪市の伝統工芸品「松阪木綿」の再興事業に注力し、現在、国内50社・海外4社にて販売中(平成25年1月現在)。2012年、三重県の「食」を、津々浦々へと発信していくデザインプロジェクト「のとわ」を設立。以降、三重県の様々な文化や食のデザインに取り組んでいる。

・株式会社イストグラフ http://mrkw.jp
●インタビュー・文

立岡 茂 Shigeru Tateoka

三重県津市在住。1959年 三重県生まれ。
四日市市の情報誌出版社での企画・編集部勤務を経て、フリーランスに。三重エリアを中心に東海・北陸エリアでインタビュー取材を軸に活動。2003年〜2007年は編集工学研究所(東京・赤坂)主宰・松岡正剛氏が提唱する、編集工学に基づく編集術を習得できるe−ラーニングの学校「ISIS編集学校」で師範代(講師)・師範(学校運営陣)として関わる。

・facebook http://www.facebook.com/shigeru.tateoka

▼主な活動履歴

2005年

・NPO(特定非営利活動)法人 みえIT市民会議に参加。
・社団法人三重県情報通信基盤整備協会が手がける県ポータルサイト
・「みえりあ」の企画・取材など
・百五銀行広報誌「すばらしきみえ」の取材・撮影・文を担当
・三重県農協健康保険組合広報誌「すくらむ」の特集企画ページ担当
・三重県発行「三重の里いなか旅のススメ」の取材・撮影・文を担当
2006年
・ 亀山商工会議所発行 「亀山検定テキストブック」の企画編集を担当
2008年
・郷土出版社発行「津の今昔」の取材・撮影・文を担当。
・AGI(月兎舎) 旅取材での寄稿など。
・JTBクリエーション発行「感動十景」感動魅力人の取材・撮影・文を担当。
・ぶんけい社発行「ひと・ゆめ」人物インタビューの取材・文担当。
・工芸作家(山内一生)、落語家(立川志の輔)他
2010年
・愛知県内の自動車製造販売企業 健康保険組合広報誌・トップインタビューの取材・文担当。
・JTB発行「日本の旬!感動魅力人」パンフレット
・中部・北陸地区人物インタビューの取材・文担当(〜2012年)
2012年
・情報冊子(三重県)「ふーどら」人物インタビューの取材・撮影・文担当 
・経産省「中心市街地商業等活性化支援」冊子の取材・撮影・文担当
<その他>
・ISIS編集学校にて、ビジネスマン向け書籍「直伝!プランニング編集術」<東洋経済新報社刊>の執筆・編集を担当。
・オーディオメーカー パイオニアが新商品開発のために実施した「ISIS編集学校 パイオニアアワード」審査員として参加。
・岐阜県主宰・松岡正剛事務所企画・制作「織部賞授賞式」記録スタッフとして参加。
・(株)千趣会において、編集学校をベースにした研修「社員創造性開発研修プログラム」に参加。
●写真

松原 豊 Yutaka Matsubara

三重県津市(旧 美里村)在住の写真家。1967年 三重県生まれ。
東京写真専門学校名古屋校(現 名古屋ビジュアルアーツ)卒業後、撮影アシスタントなどを経て独立。2004年美里の古民家に移住。office369番地主宰。ローカル誌 NAGI、Kalasなど三重県を中心に活動するかたわら、村を記憶する写真師としての撮影をライフワークとする。
母校でモノクロプリントの講義を担当。(社)日本写真家協会会員。
2012年津市文化奨励賞受賞

・写真師 松原豊 オフィシャルサイト http://www.murakio.com
・facebook http://ww.facebook.com/matsubara.yutaka

▼主な活動媒体

・季刊 「NAGI」(月兎舎)
・「すばらしきみえ」(百五銀行広報誌)
・「三重の里 いなか旅のすすめ」(三重県発行)
・kalas表紙写真及び写真連載 「界隈」(カラス編集室)
・亀山検定ポスター撮影担当
・2009年より県内での起業家向け撮影セミナー担当
・広報誌写真コンテスト審査担当(中部地区)

▼主な活動履歴

1998年07月
・「御蚕さまの居るところ」 写真展開催(東京青山ホカリファインアートギャラリー)
2005年10月
・「50年後に残しておきたいわがまち展」 撮影・展示(津・松菱)
2006年12月
・NHKおはよう東海 「村の記憶を撮り続けて」 放映
2008年12月
・美里在住家具作家の額とポストカードコラボ展(津市・cafe Hibicore)
2009年02月
・大杉谷自然学校にて 「地域を記録し伝え残す写真技術」 講座を担当
2009年06月
・中日新聞中勢版 「津のまち見聞録」 で 「美里の魅力」 を紹介
2009年12月
・子どもアートinみえ(三重県立美術館)を三重県在住写真家としてサポート
2010年03月
・県民ギャラリー(三重県立美術館)にて写真展 「村の記憶」 を開催
2010年04月
・広報誌 「KORYU」 ある人ある視点で、写真師 松原豊と 「村の記憶」 が紹介される
2010年05月
・三重県立図書館講座 「三重を写す」 トークライブに写真家中里和人氏、写真家浅田政志氏と共に出演
2010年09月
・冊子 「kalas」 にて写真連載 「界隈」 開始
2010年10月
・勢和図書館にて写真展 「村の記憶」 開催
2010年10月
・なごや発!等身大の暮らし提案誌 「棲」 2010年秋冬号の特集 「いま、里山が楽しい」 で紹介される
2010年11月
・写真グループ展 「NAGOYA VISUAL ARTS PHOTO EXHIBITION 2010」 (名古屋ビジュアルアーツ)
2011年6月1日
・写真集 「村の記憶」 月兎舎より発刊
2011年09月
・写真展「村の記憶」新宿ニコンサロン
2011年10月
・写真展「村の記憶」大阪ニコンサロン
2011年12月
・写真展「村の記憶」名古屋ビジュアルアーツギャラリー